2015.06.26 Fri

「15MJ/m2」~転倒と光環境の研究から~

post: 高木舞人

 
高木です。現在進めている研究について少しご紹介したいと思います。
 
平成26年から大阪市立大学 梅宮教授とともに、高齢者の「転倒事故」と『環境要因』(建築環境)の相関関係の研究を行っています。

日本の高齢者の割合は現在約4人に1人、20年後には3人に1人となる見込みです。世界的に見ても日本はまさに「『超』高齢社会」です。
高齢社会における課題は非常に多くありますが、高齢者の事故のうち約8割は「転倒事故」ということをご存知でしょうか?また介護付き有料老人ホーム等の施設でも事故のうち約半分は「転倒事故」です。
「転倒事故」の要因は、高齢化による筋力や認知力の低下などの『身体的要因』と、「段差」「床の摩擦」や「温湿度」「光」などの『環境的要因』の2つに分類されます。

兵庫県のある施設を対象に約3年間の気象データ、事故データを分析した結果、温湿度より光環境の方が、相関関係が強く、日積算日射量が「15MJ/m2」より多いと転倒事故が少ない傾向があることがわかりました。
今後、さらに継続的に研究を続けていく予定ですが、光環境のコントロールによる転倒リスクの低減などへの応用が期待されます。
またご報告したいと思います。
 

※この研究は一般社団法人古川医療福祉設備振興財団の助成により行いました。